他担、快感インストールについて思う

最近全然更新していない
本当に不精なファンで申し訳ない…でも、

この件については、
書かせてほしい。

ご注意ください

当記事は、該当作品とその周囲にまつわることを
めっちゃディスっています(言い方

不快になること請け合いですので、
そこのところをご理解いただけた上での閲覧を推奨いたします。

快感インストールとは

快感インストール。
…という作品が、
dTVというドコモ系配信サービスで公開されていました。
(現在は配信終了しているようです…YouTubeの告知動画もなくなってた…)

作品内容を抜粋すると、

究極の<男の夢>をオリジナルストーリーで完全実写化!

未経験男子が、
女性おっぱいれると
その女性の快感を
自分にインストールできる特殊能力を手に入れ、
親友とともに奮闘するという
男子垂涎のオリジナルストーリー

この後の説明文でも

「最高にHな大学生活」に奮闘する、と書き記してあります。

ここまでの情報で
私がまず最初に思ったのは、

なぜこの案通ったし。

…という、ただひたすらにそれのみでした。

その後の賛否

しばらくして、私が別で持っているTwitterアカウントで
(人の権利とかフェミニズムとかをメインとしている)

該当ドラマの配信中止を求めるハッシュタグを見かけました。

こういうことを言うと
ものすごく上から目線になっちゃうのだけど、
私は

彼らの活動を考えると配信中止が望ましい、
と思いました。
そっち側の人です、私。

彼らが、その周囲のスタッフが、
どんなに世間のことが分からなかろうが
それは君らの人生だ、だけど、

一部のファンが嫌がっている、
別の一部のファンは
それを阻止すべく攻撃的な態度で配信中止をやめさせたがる、

…こういう混乱を招いた、という事実は
もう変えようがなくて、
一時的に無視して(あるいはちょっとだけ言及して)
配信を続ける行為そのものが

今後の彼らの活動に影響を及ぼす。
私は、そう思いました。

勝手に制作サイドの気持ちを考えてみる

…おそらく、という
妄想の範疇でしか話はできませんが、

あのドラマを作った側の人たちは
どのように思っているのだろうな、と
ふと考えた。

たぶん、制作側の話が
事細かにこちら側に伝わってくることは少なくて、
視聴者に伝えることのできる内容というのは
ごく一部なのだろうな、
と個人的には思っている。

私がそちら側の言い分として
このようにお思いなんじゃないかな、と妄想してみました。

  • たくさんのスタッフの苦労はどうなるんだ
  • 原案を膨らませていく作業が充実して、それが結実したのに
  • 男はエロいもの、それの具現化をしただけ
  • 少年みたいなアイドルの仕草は喜ばれるだろう
  • 大人の事情があるから配信停止なんてできるわけない
    (お金とか関わった人とか何かいろいろあるんじゃないですかね)

もしかしたら上記のような感じだったのかな、と
頭の中に浮かびました。

見かけた賛同意見

Twitterで
#快感インストールの配信中止を求めますというタグの使用中止を求めます
というハッシュタグがあったので、

これはあの作品への賛同意見と同義だろう、
反対している人たちの口を塞ぎたいのだろうな、
という考えのもと
参考にしてみたいと思います。
(「話題のツイート」より意訳して抜粋)

  • 反対の意見なんか気にするな
  • そんなにアウトな内容?
  • 折角作った作品を無駄にするな
  • 世間ではアウトかもしれないけど見たい
  • (批判するのは)敏感すぎる/過剰反応しすぎ
  • 男性みんなこんなもん
  • (批判されるのは)悲しい/つらい
  • 北山さんの気持ちを侮辱している
  • 興味ない人は黙ってろ
  • 嫌なら見るな
  • 有料でゾーニングされているじゃないか
  • 配信中止はやりすぎ
  • 推しを傷つけるな/悲しませるな
  • 推しへの侮辱/誹謗中傷/人格否定/はやめて
  • 北山さんは性犯罪を助長させるつもりでこのドラマを作ったわけじゃない

言うまでもありませんが、抜粋中の抜粋です。
もっとひどい言い方の意見がめっちゃありましたね…。

で、ひとつひとつを挙げて
めっためたに私の持論を展開してもいいんだけど、

…あれだけSNSの中で

「分かろうとしない」
様子を見かけて、充分に心が折れました。


何を言っても届かない。

ただ、
そういう人がたくさんいた、というのは
なにか理由があるのだろうな、と思っている。

私もおたくのはしくれとして

私も
他のグループのファンをやっている。

該当作品に出演する方たちと
ものすごく関わりの深い、同世代の、
何なら同期などもいる、ふたつのグループを。

だから今回の件は
明日は我が身だと思っている。
(ファンという立場から)

以前、私の推している人の界隈で
とある事変があった。

性の消費とかそういうことではなかったけれど
「作品に(異性にまつわる)プライベートの要素を大きく使用した」のではないか、
という憶測が流れ
一部のファンから批判を受けていた。

まあ憶測言うても…いろいろと本音を抱えつつ
私は私の言いたいことを言わせてもらった。
(のちに誰も見てないけど発言の撤回と謝罪をした)

その推しが具体的に言及することはなかったけれど、
ともかく私たちは毎日のように愛のことばをいただいた。
それすらも一部で批判の対象になった。

そういう世代を推す者として、
ちょこっとだけ、講釈をたれたいと思う。

自虐行為で加害を正当化している男性

「男ってこういう生き物だから」
「男だから性欲が強い/抑制する機能が弱い」
「男はエロくてバカだよな~」

…などなど、昭和生まれの私は
学校で、職場で、帰省先で、オフ会で、
こういう文言を聞かされてきた。
自虐ネタと称して。

しかしそもそも
男性だけがエロいわけではない。

女性にだって性欲はあるし、
最近は女性に関する様々な性の解放がなされている。

でも
女性がああいった、
男性のような「エロ自虐」みたいな言い方は、あんまりしない。
(女性が性についての自虐をしている場合「名誉男性」であることが多い)

名誉男性とは、ざっくり言うと「男尊女卑的な価値観に染まってしまった女性」である。

例えば、セクハラや性差別について相談された時に
私だったら笑顔でかわすけど」
「そんな大げさに騒ぐこと?
などと返す女性がいる。

その手の女性は
「相手も悪気はなかったのよ
加害男性を擁護したりもする。

すると相談した側は
「同性なのに味方になってくれない」と絶望して
助けを求めても無駄だ」とますます孤立化してしまう

引用元:マイナビウーマン https://woman.mynavi.jp/article/201229-4/

それは、どうしてなのか。

女性が男性と同じような内容の発言をすると、
(この場合下ネタとかエロ話とか)
口を塞ぎたがる
「女らしさ警察」がどこからか出動して、
発言をやめさせようとする。

あなたは女性でしょ、
女性なのにはしたない、と。

本来なら、
あれだけ男性がアピールしているのだから
女性だって「女は性欲強いから~」って言ったっていい。
でも「女性であること」を理由に
黙らせようとしてくる。

同じ文言でも、
男性の発言なら特徴のひとつとして尊重されて、
女性の発言だと卑しい、という扱いをされる。
もうこの時点で十二分に
という扱いをされていることになる。

いわゆる
「昭和の価値観」が色濃く残る環境で育ってきた私たちは、
「大っぴらに言うべきではない」という価値観が
盛大に刷り込まれていたりもするから、
反射的に口を塞ぎたい人が出てくる、
というのはあると思う。

これは女性の場合です。

で、これが
男性になると
なぜひっくり返るのか。

なんなら
大きな声で「我はエロ也!」とアナウンスしている男性もいる。

ざっくり言うと
男性をそういう価値観に育てたのは
「親であり周りの大人」
とか
「当時の社会」
とかなわけですが…。

なぜ
男はエロいことにしておきたいか、というのは
簡単で、

「男はこうであると女性に思わせておいてゴネればワンチャンある」

から、ですよね。

そしてこの感情、応用がきくんですよ。
女性にゴネる他の手法として

  • 借金
  • 癒やし
  • ママ代わり
  • 不貞(浮気)

…というように、汎用性が高い「お気持ち」なわけです。
ワンチャン云々と
こういうことは、地続きなわけです。

ゴネて相手の考えを変えさせようとする、という行為は
「支配」に近い感情が含まれています。
辞書に載っている意味としての支配ではないかもしれないけれど。

相手が同意したからいいじゃん、
という言い訳もできる。

男性に嫌われたくないから本当は嫌だけど応じてしまう、
というケースも
「どんな理由であれ相手が同意したから」いいじゃん、ってことにできる。

異性間のトラブルがあった時に
女性が然るべき機関(警察とかですね)で
どんなに被害を説明しても取り合ってもらえない、
軽く扱われる、
というのは
こういう価値観が日本中に蔓延しているからだと私は思う。

いっとき、窃盗や痴漢のことは
「軽犯罪」という言い方をされていたことなども、
もしかしたら影響しているのかもしれない。

同等を避けてきたことの弊害

ここまでの話で、
男性と女性が同等に暮らせていると思えますか?

暮らせているわけがない。

男性優位社会、という言葉を
ご存じでしょうか。

最適なツイートを見掛けたので、
貼り付けておきます。


レディースなんちゃら、などという
経済のために考え出された陳腐なものと一緒にされては困る。
あの程度のことで女性のほうが優遇されている、
いい思いをしている、
ずるい、
などと思えてしまう稚拙な方が多くて
失望するばかりなのですが、

そういうことではない男性への優遇、が社会の中にはある。

男性ならスルーして先に進める事案でも、
女性の場合になると
あいだに壁が何枚もあって
ゲートがいくつもあって、
それを壊して、通って、とやっているうちに
男性は悠々と先を歩いている。

そういう感じです。

男性としてこの日本で生きていくのであれば、
一生この感覚は分からないかもしれないです。
壁、ないんですもんね。
分かるわけがないんです。

女子供と見ると態度を大きくして絡んでいくわりには
後から連れの男性が出てくると尻込みする。
…みたいなケースを、何度も見かけたことがある。

そういうことを
私たち女性は、
幼い頃からずっと見続け、
体験し続けています。
「態度を大きくされた」ことなど、数え切れないほどある。

その態度のまま、
女性を性欲や支配欲で抑えつけたり、
「それはよくないよ」と図星を差されると
パニックを起こして弱い存在に当たって
ウサを晴らそうとする男性もいる。

男性の場合だと、
見た目で判断されて
カツアゲされる感覚、に近いかもしれない。

カツアゲされる時って、加害者に対して
こいつ自分のことを見くびってるな、
調子乗ってんじゃねーぞ、って思うはずで

そういった態度に
女性は年がら年中遭遇している、ということです。

女は体調や体の小ささ、力の弱さ、
結婚出産子育てなどを理由に
社会参加から逃げているじゃないか、
楽をしているじゃないか、
みたいな話も見かけたことがありますが…。

そういう特徴で生まれたくて生まれたわけじゃないし、
臓器の違いだけで
強弱や優劣を判断するのは明らかにおかしいんですけど、

社会がなぜかそういう仕組みになっちゃってるんですよね。

女性が
結婚出産子育てをする、
会社を休みます、辞めます、となると
「戦力にならねえ」
「利用できねえ」
…と、嫌悪感を示すのはどこのどなたですかね、と思う。

社会の側で参加を断っておきながら
「逃げた」というのは、
明らかに筋違いですよね。

あと、出産は病気レベルで多くの痛みを抱え、多くのことを失います。
病気じゃないから大丈夫だと思い込んでいる人、ちょっと怖い。
サイコパスだよ。

生まれついてどうしようもないことを
「女のせい」にする社会。
正直やってられるかよ、というのが本音ではありますよ。

それならば
女性は声を上げないと虐げられるばかりだよ、というのが
感情の進み方としては当たり前だと私は思うのですが、

そういうことを嫌がる女性、もいます。

「男性に迎合しておけば生きていく上で困らない」
「男性と同様の振る舞い(前述の「名誉男性」)をすれば女として攻撃されない」
「親とか祖父母の価値観コピーしとけば考えなくていいからラク」

…というのが、根っこにある。
そういう女性もいる。

不平等かもしれないけど、
生活できるのなら我慢する。

「不満が少ない」と自分に言い聞かせて、
不平等な扱いをされた事実をなかったことにする。

私の親だったり
祖母だったりとか、その辺りの世代は
「それが普通」かもしれない。
そうしないと自分が生きていけない、そういう社会だったから。

でも、今は
大正でも昭和でもない。

社会に迎合しながら生きていきたい、
男性に頼りまくって生活したい、
男性を利用して贅の限りを尽くしたい、
そういう女性にとっては
差別をなくしたい人たちが声を上げている様子は、
自分の生活を脅かす、
不安をかき立てる脅威の存在なわけです。

好きな男性に嫌われたくないから、
何となくモヤっとするけど黙って相手に合わせて
生きている人もいると思う。
ちょっと私はそういう感じの女でした。

性別問わず、そのあたりを
認めたくない人というのは…怖がりなのかな、と感じた。

永遠に続くことなどない「現状」に依存していたいというか。


永遠に続くものだと思っておかないと
現実を見ないようにしておかないと
心が壊れてしまう、繊細な人たちなのかもしれない。

制作陣は感情論で対応してはいけないと思う

ここで、快感インストールの件を混ぜ込みつつ
ぎゃあぎゃあと言い(書き)続けます。

もうここで
私がどんなにあの配信流すのヤベえんだからな、
世界基準で言うとマジで恥だからな、

と言ったところで
届かない…というか、

「こっちがスタンダードだし!」と
意地を張るスイッチが入ってしまった人たちは
拒否することしかやらないと思うので、書かずにおきます。

というかTwitterでさんざん書いたけど
届いていないみたいなので…というかミュートとかブロックとかめっちゃされてるんだろうからそりゃ届かねえわね…笑

話を戻します。

こういうデリケートな題材で批判を受けた時、
原案者も出演者も関係者も
「仕事なのに随分と感情論でお話しなさるんですね」、
という印象があった。


発案の際に話が盛り上がった、とか
賛否あるかもしれないけれどこれはチャレンジだ、みたいな話とか。

夢売る商売は
夢見がちで妄想力が豊かでなければならない、
という決まりでもあるのでしょうか。

そんなはずはないですよね。

…正直、そちらの感情も都合も
視聴者には「ちょっとしたエピソード」程度の効力しかない。
ドラマ放映という「大きなお金が動く」ことで
この人たちは何を言ってるんだろう、と私は感じた。

お前らこれでメシ食ってんだろちゃんとせえよ(暴言的感情論

あなた方の世に出した作品で
視聴者、ファンが混乱に陥ったのは事実だ。

賛も否もあっていい、というようなことを言っておきながら
この炎上を「否」の意見が出てきたことのせいにするな。

「あれはよくないよ」と
まっとうな発言をした人たちをスルーして
「はいはいクレーマークレーマー」とばかりに
火の粉のような、払えば済むような
そういう扱いをしてはならないと思う。

業界の中では
私のような発言を茶化したり、バカにすることで
一蹴しているつもりでいるのかもしれないけれど、

社会通念(時代を反映した常識)は、刻々と変わっているので
おいおい「そっちのやり方」は通用しなくなってくる、と
個人的には思います。

仕事で挑戦したい、冒険したい、というのなら
準備もせずに富士山に登るようなことはしないでほしい。

「混乱を引き起こしたこと」と「作品内容」は
別の議論が必要なものなのに、
一緒くたにしてうやむやにしてファンの遺恨を残そうとするなよ。

きちんと下調べすれば、あの表現以外の方法が浮かぶはずですよ。

一部のファンも、
否定的な意見を攻撃やイヤミや「私はこうだけど」で
口を塞ごうとするのは
人としてなんか違うんじゃないの、と思う。
(感想はその限りではなく、返信等々で発言者に直接ぶつける行為を指しています)

…結局は、

折角作ったのにもったいない、
彼らや制作陣は頑張った、
彼らを悲しませるな、

…というような多数の意見が
「多数派」「一般的なもの」となって
このまま配信の最終回になっていくのだろうな、と思う。

私個人の感情としてはあまり好ましいとは思えないけれど
そうなっていってしまう、というのは理解している。

でも、私は
「これからのため」に
昭和生まれのおばさんとして
きゃいきゃい騒いでいきたい所存です。

ここで、ちょっと余談を…。

私は高校が女子校だったのですが、
校内では
女だけで全部どうにかしなければならないので
「男手」という概念をぶっ壊されました。
男手、なくても生きていけるんですよ。
10代半ばの私にとってそのアップデートは目からウロコでした。

ただ、
今回は男性について書き記しましたが
女性は女性の「そういうとこ」と向き合う必要がある、とも思う。
両方とも(それ以外の性自認の方も)考えることはたくさんある。
性別関係なく。

ルールの上での競争で順位をつけることと、
誰かを差別で蹴落とすことを
一緒くたにしている人、結構多いように思う。

今回、
人様の暮らし方、価値観、
たくさんの方の声を見ることができたのは
有意義な体験でした。

Twitterで騒いでしまったので
不快になったみなさまごめんなさい。

確かに、誰も悪くない。
誰かのせいだと決めつけて謝らせたところで、過去は消えない。

原案を出したり
発案していくという行為は、
出演者の彼らにとって
「他の仕事で忙しい合間を縫って」ひねり出す必要があって
細かいことを詰める余裕がなかったのかもしれないな…と
今は思う。
仕事の上で
「そんなことは誰も教えてくれなかった」環境で育ってきたのなら、
ある意味の被害者なのかもしれない。

世間がどういう結論を出したとしても
自分なりの「正しさ」を心から捨ててはいけないのだな、
それが間違っていた、古いものだ、と気付いた時点で
アップデートに着手する必要がある、と
強く思います。

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